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離職票に提出期限はあるの?書き方やもらい方などと共に解説

2023年05月10日

退職する際、会社から「離職票」をもらってハローワークへ提出しなければなりません。
離職票は会社から送付されるものですが、なかなか送られてこないと不安になります。
また、提出期限があるかどうか知りたい方も多いでしょう。

今回は離職票の必要性や提出期限の有無、書き方などを解説します。
退職する予定がある方は参考にしてください。

離職票に提出期限はあるの?書き方やもらい方などと共に解説

離職票はなんのために必要?

はじめに、離職票を取得する目的や発行してもらう方法、発行してもらえなかった場合の対処法などを紹介します。
退職を控えている方は、参考にしてください。

離職票をもらう目的

離職票は、ハローワークで雇用保険の基本手当(失業保険)をもらう際に必要です。
1と2の2枚セットとなっており、1には基本手当の振り込み先、2には退職理由を記します。

離職票は雇用保険の基本手当を受給しない場合は必要ありません。
例えば、退職する前に次の会社への就職がすでに決まっており、日を置かずに就職する場合は必要ありません。
その旨を会社に告げましょう。

ただし、59歳以上の従業員が退職する場合は、すぐに再就職する場合でも離職票をもらわなければなりません。
59歳以上で退職する場合は気をつけてください。

離職票を発行してもらわないと、雇用保険の基本手当が受けられません。
すぐに就職する予定の方も念のために発行してもらうと安心です。

離職票を発行してもらうまでの手順

離職票を発行してもらう手順は以下のとおりです。

・退職が決まった従業員に会社が離職票が必要かどうかを確認する
・離職票が必要な場合は、会社が離職証明書を作成して退職する従業員が署名・捺印を行う
・会社が従業員の退職日翌日から10日以内を期限として離職証明書をハローワークに送付する
・ハローワークが離職票を作成して会社に送付する
・会社が退職した従業員に離職票を送付するか手渡しする

離職票の作成は会社とハローワークが行うため、従業員は離職証明書に署名捺印したあとは、離職票が届くのを待ちましょう。
従業員自らハローワークに行って手続きはできません。

また、会社側は離職票の発行を拒めません。
従業員が望めば必ず発行します。

離職票をもらえなかったらどうなるの?

雇用保険法第76条3項により、会社は離職票を発行する義務を負っています。

正当な理由なく会社が離職票の発行を拒んだ場合や、発行した離職票を従業員に手渡さない場合は、6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金が罰則として科せられます。

なお、会社を退職して12日目以降になれば、離職票が届いていなくてもハローワークで失業給付の仮受け付けが可能です。
郵便事情などで離職票がなかなか届かない場合は、仮受け付けをしておきましょう。

仮受け付けは退職証明書をはじめとする退職日がわかる書類、振り込み先に指定した通帳、顔写真などが必要です。

なお、離職票が必要ないといったものの、やはり必要になったといった場合はすぐに会社に申し出ましょう。
会社は離職票を発行してくれます。

離職票の提出先と期限について

ここでは、離職票の提出先と提出期限の有無について紹介します。
離職票は雇用保険の基本手当を受けるのに必要ですが、それに関する注意点も紹介するので参考にしてください。

雇用保険の基本手当を受給する際に必要

離職票は、雇用保険の基本手当を受ける際に必要ですが、雇用保険の基本手当の受給期間は原則として離職日の翌日から1年間です。
なお、短期雇用特例被保険者の受給期間は、離職日の翌日から6ヶ月と短いので注意してください。

そのため、雇用保険の提出期限は1年と考えましょう。
退職してから1年を過ぎてしまうと受給資格があっても給付を受けられません。
事情があっても基本手当の手続きは1年以内に必ず行ってください。

ただし、離職票自体に有効期限はありません。
離職した事実を明らかにするための手段としては、数年前のものでも使えます。

離職票を紛失してしまったら?

離職票を紛失した場合、ハローワークで所定の手続きを行えば再発行ができます。
手順は以下のとおりです。

・ハローワークのホームページから「雇用保険被保険者離職票再交付申請書」をダウンロードする
・所定の場所を記入し、雇用保険被保険者証や写真付き身分証明書と共にハローワークに提出する

離職票の発行後はハローワークに履歴が残るので、再度会社に発行を申請する必要はありません。
なお、会社に再発行を依頼しても大丈夫です。

離職票が会社から届かなかったら?

離職票が会社から届かない場合、以下のような原因が考えられます。

・郵便事故
・住所の書き違い
・会社が故意に発行しない

特に、退職後引っ越しをした場合、転送に時間がかかる場合もあります。
会社側も郵便事故を恐れて、離職票の送付は簡易書留など記録が残る方法を取るケースが多いでしょう。
そのため、まずは会社に確認してください。

会社側が故意に発行しない可能性が高い場合は、ハローワークに相談してください。
仮の申し込みが行えれば、基本手当の受給は問題ない場合もあります。
会社は離職票発行の義務があるので、会社が罪に問われます。

郵便受けから紛失した場合は、至急再発行を依頼しましょう。

まとめ

今回は、離職票を発行してもらう目的や発行の手順、発行してもらえない、紛失した場合の対処法などを紹介しました。
離職票は、雇用保険の基本手当(失業保険)を得るために必要な書類です。
可能な限り、発行してもらいましょう。

59歳以降の方は、無条件に発行しなければなりません。
会社側は発行を要請されたら速やかに従いましょう。